お互いに謙虚になれば対立は少なくなる
求める者と、与える者の違いはどこから出てくるか。
行動する者と、口だけの者との違いである。
求めてばかりいる者は現状に不満を持ち「どうしてこうなんだ」と文句を言う。
どうしてあの人は自分を誘わないんだ、どうして皆は自分をもっと褒めてくれないんだ、
どうして皆は自分に素直に賛成してくれないんだ、どうして自分にはお金がないんだ、
どうして政治は自分の生活をもっと豊かに保障してないんだ、どうして親は自分の言う
ことを聞いてくれないんだ、どうして子供は自分の言うことを聞いてくれないんだ、
これらの「なぜ?」は求めている人の不満の「なぜ?」である。
水が欲しい、もっと欲しい、子供は泣く。
与える親は「どうしたら泣かなくなるか」と考える。
愛情があれば行動する。
行動しないで言葉だけの人は、求めてばかりいて、いつも「なぜ?」と悩んでいる。
世の中によくある対立はこの二者の対立である。
もっと欲しい者は「なぜもっとくれないのか」と不満になる。
与える側は「こんなに与えているのに、なぜ?」と不満になる。
求めている者が「なぜ?」と不満に思う時にはもうすでに半分もらっているのである。
だから「なぜ?」と不満に思う時は感謝しなければいけない時なのである。
与える側は「いっぱいあげた」と思っているが、これも錯覚である。
求められているものの半分しか与えていない。
お互いに謙虚になれば対立は少なくなる。