人間関係で疲れる人本当の自分を恐れる必要などない

本当の自分を恐れる必要などない

人間関係で疲れる人は、本当の自分と会うことを恐れている人である。
人と会ってビクビクしている人は、その相手にビクビクしているわけではない。

本当の自分に直面しそうでビクビクしているだけである。
その相手が本当の自分の感じ方を刺激するからである。

他人とうまく付き合えない、という人がいる。
決してそんなことはあるまい。

他人とうまく付き合えないという人は、自分とうまく付き合えない人である。
自分が自分を拒否した人は、他人をも拒否する。

自分が自分を拒否するというのは、自分の心の底での本当の感じ方を
抑圧しているということである。

人間は自分を受け入れる程度においてしか、他人を受け入れられない。

心の底で自分が卑怯だと感じている人がいる。その感じ方は不快であるから抑圧する。
自分は卑怯でないと思い込もうとしている。
これが自分で自分を受け入れていないということである。

人は誰だってそんな立派なものではない。
他人と付き合えない人は、自分を実際以上に立派に見せようとする。

立派になろうとするのはよいが、自分にも他人にも
立派に見せようとするのはよくない。

自分とうまく付き合えない人は、他人ともうまく付き合えない。
大人の甘えとは、実際の自分と違った人間であると他人が思うように
求めることである。

例えば、実際の自分はケチである。
しかし、他人が鷹揚な人間と自分を感じることを期待する。

実際の自分は冷たい。
しかし、心の温かい人間であると感じるように他人に求める。

甘えた人間は依存心が強いという。
だから、常に他人に自分をこう思ってくれという要求がある。

自分の満足が、他人が自分をどう思うかということに依存している。
そして、自分の望むように自分をイメージしてくれる人に迎合し、
とり入り、その人のそのイメージを失うまいと緊張する。

その人の期待を先回りして実現しようとする。
逆に、自分の望むように自分をイメージしてくれない人に対しては敵意を抱く。