子供を支配しようとしている
水におぼれかかっている者は、相手の能力を考えないで、しがみつく。
モラルハラスメントの親は心理的におぼれかかっている。
そこでいじめている子供にしがみついている。
問題はしがみついていることに気がついていないことである。
子供の限界、子供の必要性、子供の願望、子供の発達段階に
考慮を払わないのは、子供に対する基本的な敵意があるからである。
子供が野球であれ、サッカーであれ、バレーであれ、何かのスポーツをしているとする。
素晴らしいプレーをした時に、「あれくらいで得意になるようじゃダメだ」と言う人もいれば、
「今日のあのスパイク、良かったよ。お前がいなけりゃチームはダメだよ」と励ます人もいる。
モラルハラスメントの加害者は人を誉めない。力を求める。
相手を支配しようとする。
子供に「あれくらいで得意になるようじゃダメだ」と言う親は、子供の積極的な感情を窒息させてしまう。
その上で「なんで、そんなに元気がないんだ」と責める。
モラルハラスメントの加害者は相手を落ち込ませておいて、
その上で「そのくらいのことで落ち込んではダメだ」と相手を責める。
積極的な感情を窒息させていない親は、「すごいじゃない」と子供の長所を見つけることができる。