好調な時ほど墓穴を掘りやすい

たまたまの優勝とか、偶然の人気とか、実力を伴わないで手にした成功は恐ろしい。
それが幸運であることはめったにない。

成功したと思ったときに、実は墓穴を掘っている。
棚からぼた餅のように降ってきた地位には、たいてい落とし穴がある。
そしていい気になっているときに、落とし穴に落ちる。

自分を見失わない人は、そういうときに周囲の人を大切にするし、
甘い誘いにのらない。また周囲をしっかりと観察する。

相手が何で自分に近寄ってきたかを見抜く。だから落とし穴に落ちない。
成功したときに急に自分に近寄ってくる人は、たいていこちらを
利用しようとしている人である。

しかし自分は成功に目がくらんで周囲からのおだてやよいしょがわからなくなっている。
おだてられて気分がよくなって、自分が利用されているということに気がつかない。

そして利用されているだけだと気がついたときにはたいてい、
すでに骨までしゃぶられてしまっている。

気がついたときには、立ち上がれなくなっていることが多い。
それは、その人を取り巻く人間関係が変わってしまっているからである。

まともな人達は「あいつの顔は見たくない」となっている。
周囲は腐った肉に群がるハゲタカばかり。

実力にふさわしくない成功をしたばかりに、たった一度の人生を棒に振る。