楽しむ能力の欠如
普通の人の心にも敵意や憎しみがあるだろう。
しかし、うつ病の心の中の憎しみは桁外れに大きい。
心の底に堆積した憎しみの感情があるから、何をしても「楽しい」と
いうことがない。
そこで真面目に生きている以外に生きる方法がなくなる。
うつ病者の楽しむ能力の欠如は、敵意と憎しみのものすごさを示している。
普通の人ならそれが楽しい体験になっても、うつ病者には楽しくない。
それは普通の人とうつ病者の心の中の憎しみの感情の違いである。
心の底の憎しみの感情がすさまじいと、楽しいという気持ちになる前に、
人を責める気持ちが強くなる。
当たり前であるが、心の底の憎しみの感情がすさまじいと誰といても楽しくない。
嫌いな人と何をしても面白くない。楽しくはない。逆に不愉快である。
普通の人はそんなものすごいことをしていなくても、日常の些細なことを
体験して楽しい。
「楽しい」という体験がないままで成長し、逆に憎しみの体験をする。
この二つの体験が悪循環していく。
うつ病者に楽しいことがないのは、うつ病者の心の中に憎しみがあるからである。