他人から悪く思われているのではないかと気になって仕方ない
抑圧したものは投影される。
つまり、他人の中にそれを見つけだしてくる。
心の底では、自分が他人を、怠け者、もっと働け、なんでもっと
努力しないんだと非難している。
この気持ちが、近い他人に投影されて、他人から、なんでそんなに
怠けているんだと非難されるのではないかと不安になる。
実際には、他人は、本人に対してゆっくりと休んで欲しい、
休養をとってくれと願っている。
周囲の人は、そのように思いやりのある人なのである。
それなのに、本人は、怠けていると責められやしないかとビクビクしてしまう。
抑圧と投影の心理的メカニズムのためである。
抑圧が強いと、実際の他人を理解することができない。
同じように、いつも他人から悪く思われることを恐れている人も、
同じ心理的メカニズムのためである。
抑圧が強いと、実際の他人を理解することができない。
同じように、いつも他人から悪く思われることを恐れている人も、
同じ心理的メカニズムに陥っている人である。
自分では意識していないが、心の底で、他人のことを悪く思っている。
他人の自分に対する態度が面白くないと、他人を責めているのではないだろうか。
他人に悪く思われることが気になって仕方のない人は、
自分の心の底をのぞいてみるがいい。
そこに、他人に対する心からの善意とか好意というものがあるかどうか。
おそらく、他人に対するねたみはあっても、他人の成功を心から喜び、
他人の不幸を心から悲しむような気持ちはないのではなかろうか。
心の底で他人を憎んでいるからこそ、他人に悪く思われやしないかと
気になって仕方がないのである。