「これはダメです」と言える親に子供は安心する

ある女性は子供の頃、母親と買い物をすることが嫌いだった。
自分の洋服などを決めるとき、自分が気に入ったものを母親が気に入ったことがなかった。

しかし、母親が選ぶといってもなかなか決まらない。
あれにしようか、これにしようかと母親は迷った挙句の果てに、
「あなたの服でしょ。自分で決めなさい」と決まって言う。

そう言ったからといって、女性自身が決めたのでは気に入らない。
だから黙っていると、「全くこの子は」となる。

女性はいったいどうしたらいいのか分からなくなる。
しかしあーだこーだと言った挙句に、結局最後は全て「私のために」母親が選ぶ。

この女性は母親のペースに巻き込まれて混乱し、黙る以外なくなる。
母親はこの娘の個性は認めていないが、自分では良い母親と思っているのだろう。
そして娘が心理的に混乱してしまったから黙っていることに気が付かない。

だから、自分が娘を黙らせておいて、今度は「全くこの子は」とイライラするのである。
このように、娘の服さえも決められない優柔不断な母親に子供は不安と不満を持つ。