理想を要求してはいけない

男は褒められれば頑張るし、批判されれば自信を失う。
注目されている夫は働くし、批判ばかりされている夫は働かない。

要するに多くの男はそんな立派な人間ではないのである。
それにもかかわらず、私の夫は愛するに値すると感じるのでなければ、結婚生活はやっていかれない。

自分の夫に理想の男性であることを要求する妻は、
理想の男性とは逆にすねて僻んだ怠け者をつくってしまう。

ところで妻を動かすためにはどうすればいいか。
それは優しさである。これはやさしいようで難しい。

夫に重要感を持たせることよりも難しい。
なぜなら夫に重要感を持たせるためには、心が乏しくても
ある程度技術でカバーできる。

しかし優しさは心の触れあいであるから心がなければできない。
心が触れあうことが相手に優しさを感じさせるのである。

何気ない日常の一言が、ふとした眼差しが優しさである。
妻の夫への不満の一つはこの優しさがないということである。

これは技術ではカバーできない。
要するにお互いに相手に求めるのではなく、相手の望んでいるものを
与えれば、自然と自分が欲しいものが手に入る。