幸福か不幸かは心理的成長による

人間の幸せにとって重要なのは、何を体験するかということと同時に、
その体験をその人がどう感じるかということである。

与えることが喜びになる前に親になってしまった人もいる。
そのように情緒的に未成熟な親にとっては子供を生むことは悩みはじめること、
苦しみはじめることでしかない。

そして子供の方も幸せにはなれない。子供もまた不幸である。
このような場合に子供の心は病んでいく。

子育てで神経症になる人も多い。
しかし子供がいることで生きる喜びを感じている人もまた多い。

子供がいるという事実が幸せでもなければ、子供がいないという事実が不幸せでもない。
その体験にふさわしい心理的成長をしているかいないかに幸福か不幸はかかっている。