何だか分からないけれども、いろいろなことがうまくいかなくなっていく

みんなから嫌われないように努力している。
その無理な努力では、淋しいということは決して避けられていない。

意識のうえで避けられていると思っているが、ほんとうは避けられていない。
みんなに嫌われないようにしていても、心の底では淋しいと感じている。

嫌いな人といても楽しくはないし、仲間といるという感覚もない。
嫌いな人と一緒にいれば、じつは無理な努力をしているから安らぎはない。

一緒にいれば淋しくないからという、メリットと思っていることは、
じつはデメリットであるということの意味は大きい。

つまりデメリットは自分の本当の感情を失っていくということである。
独りでいるのが淋しいから無理をして人間関係を維持していても、
どんどん自分がなくなっていく。

このデメリットは計り知れないほど大きい。
長期的に見れば、自分を失っていくというデメリットをメリットと
勘違いしているのだと、嫌われたくない症侯群の人はハッキリと
意識しないといけない。

これを肝に銘じていないから、年月を重ねるごとにしたがって
どんどんと生きづらくなっていくのである。

例えば憂鬱になるとか、イライラするとか、体調を崩すとか
いろいろと症状が出てくる。

生きることに行き詰まった人が、優しい人と思っている人はじつは
冷たい人であり、質の悪いと思っていた人は質のよい人である。

それと同じで、生きることに行き詰まったときには、それまで
メリットと思っていたことが、じつはデメリットなのである。

もしあなたが質のよい人と思っている人が、本当に質のよい人であり、
メリットがほんとうにメリットなら、生きることが辛くてどうにも
ならなくなるということはない。

生きることに疲れてしまうのはどこかでこの勘違いがある。
だいたい生きることが行き詰まる場合は一気に行き詰まることは少ない。

だんだんと生きづらくなっていく。
気がついたときには無気力になっている。

それはこのデメリットをメリットと思ってしまうようなことを
日々繰り返しているからである。

だんだんと何だか分からないけれども、いろいろなことが
うまくいかなくなったと感じる。

短い期間で考えて都合のよいことは、長期で考えると望ましくないことが多い。