自己主張とわがままの違い

人は自分に自信がある時には、自分の意志をはっきりと伝えられる。
自信のある人は、直接的な言葉で自分の意志をストレートに述べる。

嫌なことはイヤと言う。してもらいたい時はお願いしますと言う。
恥ずかしがり屋の人は自分を取り繕う。遠回しな言い方をする。
間接的な言い方をする。言い訳が多い。

 

だから相手は何を言っているか分からないことが多い。
ハッキリと自分の意志を伝えないから、
人と上手くコミュニケーションできないのである。

「僕はどっちでもいいですけど、、、。」とか
「あなたがそうならそれでいいです。」とか
「私はべつに行きたいわけではないのですが、、。」とか
とにかくはっきりとしない。

 

恥ずかしがり屋の人は、迷惑をかけて嫌われることを恐れる。
図々しい人だと思われるのを恐れる。

その恐れや不安が先行して、「こうして欲しい」という自分の願望を
はっきりと伝えられないのである。

 

人と効果的にコミュニケーションするためには、自分に自信があると同時に
自分と相手の関係がわかっていなければならない。

自分は今、親と話しているのか、恋人と話しているのか、
年上の人と話しているのか、お世話になった人と話しているのか、
今日初めて会った取引先の人と話しているのかなどの関係がわかっていなければならない。

 

恥ずかしがり屋の人にはそれがない。社会的距離が理解できない。
さらに恥ずかしがり屋の人には自分を守る意識が強すぎる。
自分をよく見せようとする意識が強すぎる。
それなのに相手に対する関心はない。

 

そこでコミュニケーションできない。
彼らは嫌われるのではないかと恐れるあまり、必要がないのに言い訳をして
何を言っているのかわからないことが多くなる。
相手が聞いてもないことをクドクドと説明を始める。

恥ずかしがり屋の人は、自分の気持ちを言わなければならない。
そこで世界が広がる。自己主張というのは我を張ることではない。
自分のことを説明するのが自己主張、相手を無視したことを言うのはわがままである。